ご遺骨・ご遺毛はどうやってダイヤモンドになるの?2026.10.9
第1回では、ペットちゃんのご遺骨やご遺毛から炭素を抽出し、高純度の炭素へと精製した後、グラファイト(黒鉛)へと整える工程をご紹介しました。
ここからは、ダイヤモンドの原石を育てるための準備に入ります。
ダイヤモンドの成長には、地球の奥深くにあるような高温・高圧の環境が必要です。
今回は、その環境をつくり出す「結晶化装置」と、装置に入れるカプセルの準備についてご紹介します。
1.地球内部を再現する超高温・超高圧の結晶化装置
まず、ダイヤモンドの原石を育てる「結晶化装置」についてご紹介します。
写真は、ライフジェム・アメリカ本社が保有するダイヤモンド合成装置です。
この装置は、1台でおよそ6トンもの重さがあります。
また、装置には非常に太い銅線が使用され、大きな電力を必要とします。
たった数ミリほどの小さなダイヤモンドを1個つくりだすために、これほどの規模の装置が使われていることに驚かれるかもしれません。
この装置では、5万気圧を超える超高圧と1,300℃以上の超高温を生み出し、ダイヤモンドが成長するための地球内部の環境を再現しています。
この装置を精密にコントロールすることで、ペットちゃんのご遺骨やご遺毛から精製した炭素が、ダイヤモンドへと成長していくための環境がつくられます。

2.ペットちゃんごとに管理されたカプセルを組み立てる
次に、結晶化装置に入れるカプセルを組み立てます。
第1回で精製したペットちゃん由来の炭素は、単独で装置に入れるのではありません。
ダイヤモンドの成長の起点となる「種結晶(シード)」
炭素を種結晶へ運ぶ役割を持つ「金属合金(触媒)」などと一緒に、
専用のカプセルの中へ正確に配置していきます。
この作業は、お預かりしたペットちゃんごとに管理番号を確認しながら個別に行われます。
どの位置に何を配置するのか、使用する量はどれくらいか。
一つひとつのカプセルについて、専用の設計図である「ラン・プランナー」に基づいて確認しながら、手作業で組み立てていきます。
カプセルは湿気にも注意が必要です。
内部に水分が残っていると、ダイヤモンドの成長に影響する可能性があるため、使用する器具は加熱オーブンで乾燥させ、温度や湿度を管理した環境で作業を行います。

3.カプセルの内部構造とダイヤモンドシード
まず金属によって固定された種結晶が配置されます。
左の写真の小さな粒はライフジェムのラボでつくられた、たくさんの「種結晶(ダイヤモンドシード)」です。
この小さなダイヤモンドの種が、これから成長していくメモリアルダイヤモンドの出発点となります。

右の写真では、その種結晶が、カプセル内の下部中央に金属で固定されています。
肉眼では確認しにくいほど小さな種ですが、ここからダイヤモンドの結晶が少しずつ成長していきます。
結晶化工程については、次回のブログであらためてご紹介します。
次に、金属合金が配置されます。
ご遺骨由来の炭素をダイヤモンドシードのもとへ運ぶ大切な役割を果たします。
次に、ペットちゃんのご遺骨やご遺毛から精製した炭素を配置します。
粉状だった炭素は、あらかじめ高密度に圧縮し、カプセルに合わせた薄い円柱状に整えられています。
そして最後に塩をセットします。
塩は、装置の中でかかる圧力を均等に伝える役割を持つほか、結晶化後に水へ溶かすことで、成長した結晶を取り出しやすくする役割もあります。
すべての配置が終わったら、高温・高圧に耐えられるように何重にも蓋をして、カプセルが完成させます。
さらに、結晶化装置へ入れる前には、完成したカプセルに約8トンの圧力をかけてプレスします。
カプセル内部の状態を安定させ、結晶化の準備を整えるための工程です。
ここまでで、ダイヤモンドの原石を育てるための準備が整いました。
完成したカプセルは、いよいよ結晶化装置の中へ入ります。
次回は、結晶化装置の中でどのようにダイヤモンドが成長し、原石ができあがっていくのかをご紹介します。

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