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猫と文学(8) 佐野洋子『100万回生きたねこ』

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人間と猫は数千年前からの長い付き合いです。そのため、文学や絵画、音楽など猫をテーマとした様々な作品が生み出されてきました。

猫をテーマにした文学作品を取り上げるシリーズ。

今回は、ロングセラーの絵本である『100万回生きたねこ』(講談社)です。

 

 

100万回生きたねこ』は、1977年に出版された佐野洋子さんの絵本です。

初版は5000部とごくふつうでしたが、その後、40年以上にわたって多くの人に読まれ、発行部数は累計で420万部に達するそうです。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000134240

 

物語は次のようなものです。

主人公は、100万年の間、100万回死んで、100万回生きた、オスのトラ猫です。

王様や船乗りなど100万人のさまざまな飼い主たちに飼われ、飼い主たちはトラ猫が死んだときひどく悲しみました。しかし、トラ猫は飼い主が嫌いだったので、まったく悲しみませんでした。

ある時、トラ猫は飼い主のいない野良猫に生まれ変わり、自分が大好きでした。100万回生まれ変わったことを自慢し、メス猫たちもたくさん寄ってきました。

そんな中で一匹だけ、トラ猫のことを見向きもしない美しい白猫がいました。トラ猫は次第に白猫に惹かれ、二匹は結婚。たくさんの子猫が生れ、大きくなって独立していきました。

二匹はやがて年をとり、ある日、白猫はトラ猫の隣で動かなくなっていました。

トラ猫は初めて悲しみを知り、100万回泣き続け、ある日のお昼、泣き止んだかと思うと、動かなくなりました。そして、二度と生き返りませんでした。

 

見開きの左側にひらがな中心のテキスト、右側にやや粗いタッチの絵で構成された30ページほどの絵本ですが、読む人によっていろいろな受け止め方ができそうです。

例えば、誰にも心を開かなかったトラ猫が自分を好きになり、そこから他者を愛することを知ったという愛の寓話に読めますし、100万回の輪廻転生を自慢していたトラ猫が1回限りの出会いと別れ、そして悲しみを通して解脱するという宗教的な話のようにも読めます。

 

皆さんの中には、幼い頃、読んだことがあるという方もいらっしゃるでしょうが、大人が読んでもとても味わい深い絵本です。ぜひ、手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

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